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2026-08-30 · コスト実話

Nano Banana Proをやめたら、画像生成の請求が1/4になった

支出を全部棚卸ししたら、AI関連だけで年1,000万円を超えていました。Google Cloudが年間286万円、Anthropicが年約$47,000(約700万円)。この記事はまずGCP側の主犯 — Gemini 3 Pro Image(通称 Nano Banana Pro)、直近30日で約$800(約12万円) — をどう1/4にしたかの話です。紙芝居の挿絵、チラシの試作、画像APIの裏側、ぜんぶ最上位モデルに投げていたからです。

切替前(実測・30日)
$800/月
切替後(単価ベース)
$200前後/月
品質の差
下の実画像で判断してください

実測: どこに消えていたか

Cloud Monitoringでモデル別の出力トークンを30日ぶん集計した実数です。

モデル出力トークン(30日)単価($/100万tok)概算
gemini-3-pro-image(画像+テキスト)9,301,294$120≈$800
gemini-2.5-flash(テキスト)9,508,089$0.6級≈$6
gemini-2.5-pro(テキスト)185,068$10級≈$2

つまりGeminiの請求はほぼ100%が画像でした。テキストが900万トークンで$6、画像が同じトークン数で$800 — 画像トークンは桁が2つ違います。

同じプロンプトで、そのまま並べる

「安いモデルは品質が落ちるのでは」を思い込みで済ませないために、同じプロンプトを複数モデルに投げて一発目をそのまま並べます。選別・レタッチなし。値段だけ見て、どれが最上位か当ててみてください。

お題1: 日本語の筆文字ポスター(いちばんシビアなテスト)

プロンプト: 「日本の紙芝居風ポスター。大きな筆文字で『弟子屈の朝』、下に小さく『言葉が、建つ』。湖と朝霧の温かい手描きイラスト背景」

Gemini 3 Pro Imageの筆文字ポスター
Gemini 3 Pro(Nano Banana Pro・$120/Mtok) — 完璧
Gemini 3.1 Flashの同一プロンプト
Gemini 3.1 Flash($60/Mtok・半額) — 文字正確・構図も良い
Gemini 3.1 Flash Liteの同一プロンプト
Gemini 3.1 Flash Lite($30/Mtok・1/4) — これでも「弟子屈の朝」が正確
gpt-5.4-image-2の同一プロンプト
gpt-5.4-image-2($30/Mtok) — 日本語完璧。フォールバック採用
gpt-image-1の同一プロンプト
gpt-image-1 — 文字は正確だがタイトルが見切れ
gpt-5-image-miniの同一プロンプト
gpt-5-image-mini($8/Mtok・最安級) — 文字は合ってるが改行が不自然。下書き用
FLUX.2 proの同一プロンプト・漢字が崩れている
FLUX.2 pro — 「弟子屈」が崩壊(券亏酹…)。日本語は不可 ✗
gemini-2.5-flash-imageの同一プロンプト・漢字崩壊
gemini-2.5-flash-image(旧世代) — 同じく漢字崩壊 ✗。「安い旧世代」でなく「安い新世代」を選ぶ理由

お題2: スポーツイラスト(柔術・墨絵タッチ)

Gemini 3 Proの柔術イラスト
Gemini 3 Pro — 基準。躍動感のある筆致
Gemini 3.1 Flashの柔術イラスト
Gemini 3.1 Flash(半額) — 遜色なし。これが新しい標準
Gemini 3.1 Flash Liteの柔術イラスト
Gemini 3.1 Flash Lite(1/4) — 試作はこれで十分
gpt-image-1の柔術イラスト
gpt-image-1 — 版画調は良いが腕の解剖が怪しい
gpt-5-image-miniの柔術イラスト
gpt-5-image-mini — ラフ用途なら可

FLUX.2はこのお題を安全フィルタが「暴力」と誤検知して3回言い換えても全拒否。品質以前に用途で使えないことがあるのも、実生成しないと分かりません。

お題3: 実写(摩周湖の夜明け)

Gemini 3 Proの実写風・摩周湖の夜明け
Gemini 3 Pro($120/Mtok)
Gemini 3.1 Flashの同一プロンプト
Gemini 3.1 Flash($60/Mtok)
Gemini 3.1 Flash Liteの同一プロンプト
Gemini 3.1 Flash Lite($30/Mtok)
Seedream 4.5の同一プロンプト
Seedream 4.5(ByteDance・fal経由) — 実写系フォールバック

実写はどれも商用に耐える出来で、正直ブラインドで当てられません。だからこそ既定は安い方でいい、が結論です。

やったこと(全部で半日)

  1. 比較して決める: 上の8モデル実生成。判断基準は「日本語の文字が崩れないか」「イラストの線が破綻しないか」だけ
  2. 一斉切替: 紙芝居サービス・アパレルのモック生成・グッズの名入れデザイン・画像APIの既定、をすべて gemini-3.1-flash 系へ。最上位(3 Pro)は印刷入稿の最終版だけに残す
  3. 再発防止: 請求アカウントに月15万円の予算アラート(50/90/100%)を設置。さらに毎日、画像/動画モデルの新着と単価の変化をチェックして、変わったらまた実生成で比べ直す運用に

画像どころじゃない: テキストはもっと大きい

実は同じ棚卸しで、うちのAI費の最大項目は画像ではなくAnthropicの年約$47,000(約700万円)でした。大半はコーディングエージェント(Claude Code)の追加利用が自動リチャージされ続けていたぶんです。

ここにも同じ考え方を当てています。単価はライブの実測でこれだけ違います:

モデル入力($/100万tok)出力($/100万tok)
Claude Fable 5$10.0$50.0
Claude Opus 5$5.0$25.0
Kimi K3$3.0$15.0
DeepSeek V4 Flash$0.22$0.66

だからSenteの既定はteai/auto(その時々の最安・良品へ自動ルーティング)にし、Claude Codeもte claudeと打てばそのままteai経由のKimi K3等で動くようにしました。正直に書くと、いちばん難しい仕事はいまも最上位モデルに投げています — でも「全部を常に最上位」をやめるだけで、請求のかたちは大きく変わります。画像で起きたことがテキストでも起きている、というだけの話です。

学び

teai.ioの画像APIはこの構成がそのまま既定です(fast=Flash Lite 15cr=¥2.5/枚〜)。いまの単価はモデル別ライブ価格で。

画像・動画APIの使い方を見る →